【宅建(権利関係)】12.抵当権、根抵当権【勉強ノート】

抵当権とは

抵当権とは土地や建物を債務の担保とし、債務が弁済されない場合にそれを取り上げて弁済

を強制する力

<抵当権の性質>

①付従性

抵当権は被担保債権が存在してはじめて成立する

被担保債権が消滅(弁済、時効)すればそれに従って抵当権も消滅(登記が残っていても)

②随伴性

抵当権は被担保債権が移転するとそれにともなって移転する

③不可分性

抵当権は被担保債権の全部が消滅するまで抵当不動産の全部について効力を及ぼす

④物上代位性

抵当権は抵当不動産が売却されたり滅失してしまった場合に抵当権設定者が受けるべき金銭

について行使できる(当該不動産の保険金など)

⇒ただし抵当権者は抵当権設定者が受領する前に差し押さえをしなければならない

 

抵当権の設定

①抵当権の設定

・通常債務者であることが多いが、第三者でも差し支えない。(兄弟の不動産など)

⇒その第三者を物上保証人という

・抵当権の設定契約は意思表示の合致だけで成立する諾成契約

②抵当権の目的物

・不動産、地上権、永小作権

※不動産賃借権は登記がされていても対象にならない

<効力>

◎抵当権によって優先弁済が認められる債権の範囲は抵当権設定当時の元本を含む

◎利息は満期となった最後の2年分を含む

(他の債権者がいない場合は満額OK)

 

<抵当権の効力が及ぶ範囲>

①土地・建物

⇒土地に設定した抵当権の効力は建物には及ばない

⇒建物に設定した抵当権の効力は土地には及ばない

②付加一体物

不動産に付加して一体となったもの(ドア、雨戸など)

⇒登記事項として別段の定めをした場合は例外

⇒抵当建物の賃借人が付加したもの

③従物、従たる権利

従物・・・付属しているが独立性がある(クーラーとか)

従たる権利・・・主物に付属した権利(借地上の建物の借地権など)

⇒抵当権設定後は抵当権の効力に及ばない

④抵当不動産の果実

被担保債権に不履行が合った場合には不履行後に生じた抵当不動産の果実にも抵当権の効力

が及ぶ

 

優先弁済の順位

登記の順序による

◎抵当権、不動産売買の先取特権、不動産質権が競合する場合は各担保物件の時の順序による

◎抵当権、登記された不動産保存、不動産工事の先取特権が競合している場合は

登記した不動産保存、工事の先取特権が優先される

法定地上権

抵当権設定当時に土地と建物が存在し、同一人物が所有していたが、その一方が抵当権が実行

され別人が所有することになった時、建物の所有者は当然に地上権を取得したものとみなす

<成立要件>

◎抵当権設定当時に土地の上に建物が存在すること(登記の有無は問わない)

◎抵当権設定当時土地と建物の所有者が同一であること

◎土地、建物の一方または双方に抵当権が設定されている

◎抵当権の実行によって土地の所有者と建物の所有者が別々になること

※抵当権設定後に建築された建物は法定地上権が成立しないので一括競売できる

(ただし優先弁済が受けられるのは土地の代価のみ)

 

<賃貸借との関係>

抵当権設定登記後に設定された賃貸借は原則として、抵当権者や競売の買受人に対抗できない

<妨害排除請求>

抵当目的物に対する侵害があり、目的物の価値が減少する場合、弁済期が到来していなくても

妨害排除請求ができる

<第三取得者の保護>

抵当権設定後に抵当不動産の所有権や地上権を取得した者(第三取得者)に対する保護

◎代価弁済(ただし抵当権者からの請求が要)

◎抵当権の消滅請求(差し押さえ効力発生前までに抵当不動産の評価額を払う)

<抵当権の処分>

(例題)価値600万のBの不動産に

①A300万 ②C600万 ③D200万 無担保債権者E100万

 

◎転抵当

Aが自分の抵当権を他の債権者に対して負っている債務の担保にすることができる

◎抵当権の譲渡

Aが無担保債権者Eに抵当権を譲渡する ⇒①E100万 ②A200万 ③C300万

Aの残り100万は無担保債権

◎抵当権の放棄

AがEのために抵当権を放棄した場合、AとEはAの抵当債権額に応じて分配する

①E750②A225万③C300万

◎抵当権の順位の譲渡

順位が譲渡された場合は順位の交換が生ずる(AとDが交換)

①D200万 ②A100万③C300万

◎抵当権の順位の放棄

AがDのために順位を放棄するとAとDは同順位になる

①A180万 D120万 ②C300万

◎抵当権の順位の変更

抵当権者全員の合意があれば自由に順位を変えられる

※抵当権設定者の承諾は不要だが、利害関係者の承諾は要

<抵当権の消滅>

◎被担保債権が時効消滅しない間は独立して消滅時効にかからない

◎債務者や抵当権設定者以外の者が抵当不動産を時効によって取得した場合は抵当権は

消滅する

根抵当権

一定範囲に属する不特定の債権を極度額まで担保する特殊の抵当権のことをいう

例)銀行×取引会社、卸業者と小売業者など継続的な取引が行われ、債権債務が日々増減

※元本確定前に於いては抵当権の付従性、随伴性を有しない

①債務者との間の特定の継続的取引契約によって生ずる債権

②債務者と一定の種類の取引によって生ずる債権

③特定の原因にもとづき債務者との間で継続的に生ずる債権

④手形上もしくは小切手上の請求権

◎被担保債権の範囲は根抵当権者と設定者の合意で変更できる

◎極度額の変更は利害関係人の承諾を必要とする

◎元本確定期日は期日到来前ならば自由に変更できる

◎根抵当権者は極度額まで優先弁済を受けられる

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